スポーツチーム、スポーツ団体の代表者の方、担当者の方、指導者の方へのメッセージページです。
ここでは、チームからみて、当院がどのようなことを行っているのか、どのような体制をとっているのか、などを知ってもらうページです。(1)当院の役割、(2)当院の強み、(3)当院がスポーツ界にどう関わり、どのように考えているか、を知ってもらおうと思います。
目次
なぜチームからの目線を考えているか
スポーツ選手がスポーツを行う上で重要な要素の一つが、選手は必ず何かの団体に所属ないしは登録してその競技を行います。
その組織のルールに従い、試合に出場し、その競技の結果が得られます。
○○協会、□□連盟、△△チーム、◇◇部、に所属(登録)して競技に参加します。
また、個人競技であるか団体競技であるか、も重要な要素になってきますが、
まずは、何かしらの所属した団体に、何らかの指導者や引率者が存在し、それらの方々の導きやバックアップによって選手は競技を全うできます。
選手が十分な準備をし満足のいく結果を出すには、自らの心身のコンディションの良し悪しが大きなウェイトを占めます。
所属している選手を預かる立場として、選手の体調やコンディションを管理し、情報をつかんでおくことはとても重要なことと思います。その点、我々の果たせる役目は大きくかつ重要であると感じています。
スポーツドクターは産業医と似ている
我々が日頃、スポーツ選手を診療することと一般の方々を診療することの間に大きな違いがあることを感じています。
それは、スポーツ選手本人がケガをすることは本人だけでなくチームや関係者にも影響する、ということです。
これは、一般の患者さんの診療では通常はありません。あるとしたら、その患者さんの健康状態が勤務先に影響が出る場合で、
その疾患が従事している職場や勤務にどれだけ影響が出るか、勤務は可能か、復帰はどの状態で可とするか、という問題が生じます。
仕事の場合であれば、そのときに活躍するのがその職場の専従ないしは嘱託の産業医です。
産業医は、職場環境の調整や従事者の健康管理などを行う医師です。
通常の医療機関に所属する医師は、その疾患を治すために全力を尽くします。
一方、産業医は、その職場で従業員が健康を維持し職務を全うできるように、医学的助言や健康診断等の医学的フォローを行う役割を担います。職場での従業員の健康維持向上と職場環境維持改善、その先にあるのは企業の業績UPです。
その点、スポーツも同様で、スポーツドクターは、スポーツで生じたケガや故障を治療する、という側面だけが注目されますが、
実際に重要なのは、その選手がどのようにそのスポーツと関わるかを医学的側面から判断する役目です。
ケガをしたときに復帰にどれだけ時間がかかるのか、どの程度パフォーマンスが上がれば復帰していいいのか、などを医学的側面から判断し、チームや選手本人に助言しなければなりません。
つまり、所属するスポーツチーム・スポーツ団体という”職場”でスポーツ選手という”従業員”がその職務を全うし、選手本人およびチームがよりよい成果を出すために医学的なサポートがどれだけできるか、というチームにとって産業医的な要素が重要なわけです。
これまでのスポーツ医療は、産業医と一般臨床医の関係を例えると、一般臨床医の観点が強く、産業医的観点(スポーツ現場目線)での医学的アプローチが弱いものであったと実感しています。当院では、そういった視点を常にもち、診療にあたります。